革製品作家 24K 高瀬季里子さん

「テキスタイルの発想で作る24K(ゴールド)の作品」
札幌スタイル認証製品の中でも、ひときわ目立つ白いバッグがある。そのいくつもの部分を立体的に縫い合わせられて出来上がった「モノ」は、近づくといくつもの革から成っていることに気づくだろう。それぞれのバッグの内側からのぞく色は表面の白さを際立たせると同時に、地中海にある白壁の住宅と屋根のコントラストを思わせる。
EZObagと名付けられた製品名を知って初めてこのバッグが北の大地と深く繋がっていることが分かる。事実、その革はエゾシカ革でつくられたものなのだ。
これを世に送り出したのは、24Kのブランドネームで知られる気鋭の革製品作家、高瀬季里子さんである。彼女の創り出す世界が、札幌スタイルに認証されて今正に大きく羽ばたこうとしている。

2004年に自身のホームページとネットショップを立ち上げた高瀬さん。24Kとも数字的に一致する。そもそも24Kというのは、柔らかな光を放つピュアゴールドの24金、24歳の時に工房を立ち上げ、そして彼女の誕生日が24日というラッキーナンバーなのだ。これだけの偶然が重なる辺り、高瀬季里子という人の運命を引き寄せる力を感じずにはいられない。

作り出される作品は、手縫いにこだわり革も植物タンニンなめし。糸をより強調した作品が目を引く。また、テキスタイルのバックグラウンドを持つことを色濃く表す、表面の型押し加工は作品をより特徴付けている。道内外の様々なグループ展に積極的に参加し、2009年には初の個展をモエレ沼公園のガラスのピラミッド内で開催した。

彼女の作品は女性らしい雰囲気の中にも常に一本筋の通った男気のような印象をもつ。「甘すぎない女性らしさ」を意識してデザインされているのも納得できる。そして、長く使うことによって愛着のわくものをつくり続けていきたいというのが彼女の願いだが、一方で、持つことで気分が浮き立つような、その人の人生の大事な場面にあり、さりげなく女性を応援できるアイテムを作れればと考えている。

 

「新たなる“素材”。」
2010年度札幌スタイル認証製品に選出されてからは、作品がインターネット以外でも道外に出る機会が増えたという。
実は、EZObagにはこれまた偶然の事実が隠されている。革素材としてのエゾシカに初めて出会ったのは、北大での革なめし体験ワークショップに、同じく札幌スタイル認証製品を持つ日下公司さん(認証期間:2011年12月まで)に誘われたことがきっかけだ。だが、高瀬さんの父親が猟をしていたこともあり、エゾシカは食材としても小さな頃から身近な存在だったという。そんな偶然もあり、自分の中ではエゾシカを活かしていくことは使命のように感じているそうだ。

将来的に彼女は革だけでなく様々なものに挑戦していきたいと考えている。テキスタイルの手法やシルバー加工などまだまだ開けていない「引き出し」がありそうだ。それらを組み合わせ、さらに違った世界が展開していくことを期待せずにはいられない。今後もより一層24Kゴールドのように光り輝いていって欲しいと思う。

(2010年取材・2012年1月掲載)

関連記事(認証製品詳細)
 EZO bag
EZO/slash(エゾ/スラッシュ)シリーズ
(株)24K (企業紹介ページ)

関連サイト
24K