Savon de Siesta (サボン・デ・シエスタ) 代表取締役 附柴裕之さん

附柴裕之さん

附柴裕之さん 「夢を持っている人とは自分と違う夢でも何か共鳴する部分が有れば必ず繋がるんです」 。ホームページを見て、シリコンバレーや首都圏などから、強く入社希望の声が届くようだ。データベースの専門家、マーケティングリサーチャー、デザイナーなど、どのような分野の人でも、新しい仕事を生み出せるという。

「北大リサーチ&ビジネスパーク構想」のもと北海道大学の北キャンパス内で活動している「株式会社GEL-Design(ジェル-デザイン)」代表取締役社長 附柴(つけしば)裕之さんにお話を聞いた。(※)
「人と同じことはしたくない」「自分の個性を持ちたい」「高校生のころからそう考えていた」。高校生までは千葉で過ごした。高校生のころはかなり本を読んでいた。動物が好きで、獣医を目指し北大へ入学したが、獣医になりたいのではないと気づく。そんななか、友人と飲食店の経営を行い自らバーテンダーも務めた。彼の作るカクテルはうまそうだ。その後、生命の仕組みを学ぶため北大理学部に再入学する。より根源的なサイエンスを学びたかったことに気づいたのだ。

「最初は冬が寒くて苦手でしたが、馴れたら住みやすい街だと気に入りました」。出身は千葉だが札幌と北海道への思いは強い。「同級生を見ていると大学院を卒業して専門分野を生かして働く場所がない。このままだと北海道から優秀な若い人が流出し続ける」。

「勤め先がないので、自分で会社を作るしかありませんでした」と笑う。自分の研究していた高分子ポリマー(ジェル)の面白さがわかったところで、それを活かして働きたかったが、北海道にそんな会社はなかったという。どうせなら、世の中が変わるくらいの何かをつくりたかったと会社立ち上げのころを振り返る。

世の中に必要なものを作りたいと社是を語る。「今、使命として達成したいことは3つ。大学の知の財産を活用して世の中の人へ良いものを提供する『知の還元』。北海道ならではの事業を通じて、若い人に北海道で働くことの魅力を伝える『地域への貢献』。北海道を支えるような『若い人材の育成』です」。

「ジェルって、AとB、組み合わせてみないとどのような特性を持つかは予測できないんですよ。そこが面白いところです」。穏やかな口調の附柴さん。実験と生産性の管理はかなり厳しい社長。経営をしっかりさせたうえで、ジェルの実験と同じように自分の夢が他の人の夢と組み合わさった時にどのようなものに変わるのか、自分と札幌の大学の知と地域の経済、世界中から集まる人材が組合わさった時にどのようなことが起こるのかを楽しんでいるように見えた。「東京とは違った分野のビジネスを行えば成功するはずです」と札幌の可能性を確信しているようだ。

(2007年2月13日・宮本了)

※附柴裕之さんは現在、分社化した株式会社Savon de Siestaの取締役会長を務めています。

(2016年10月・所属を修正更新)

※この記事は、2002年12月から2010年3月まで運営された「ウェブシティさっぽろ」内の「さっぽろの横顔」で紹介した記事を転載しています。

公式サイト
株式会社Savon de Siesta

関連サイト
株式会社GEL-Design

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(写真提供:札幌市経済局)